本称寺
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語り手 : 菅野田鶴子 / 菊池仲子
田鶴子
そんなことやったりね。
あどほら、家からね、おごられっがら隠して持ってくの。
阿部
何を持ってくの?
田鶴子
あの、マフラー。今でかだればマフラーだな、襟巻ね。
なんだ、あのう、なんだこう、たらん、となるようなものね。
みんなして、五、六人で始まっからね。
で、「かふえ」ずうとこさ行くど、なんだかこんなのぶら下がってんだっけ、って。
阿部
どこに行ぐど?
田鶴子
カフェ。
会場
(爆笑)
田鶴子
んだからね、うん、そうなんだな、わらす、1年生2年生だもの。
阿部
じゃ、その、襟巻持ってったのを、たらして。
田鶴子
その山門に、ほら、お寺の、門があっかすと。それさこうかけてね。隠して持ってくんだ、おこられっからね。
仲子
お寺の中で遊んだの?
田鶴子
そう、あれ門、門、あれ、門があっどご。入り口で。でも怒んねえんだ。お寺さんもね。
阿部
襟巻は、のれんの代わりなんですね?
田鶴子
そうそうそうそう。それを、くぐって歩くのおもしぇくてね。そんなごどやったの。
そしてあと、「東京弁使うんだぞぉ」って。
会場
(笑)
田鶴子
東京弁の上手な人あんだ、東京弁がね。んだからね~、あの人まだ生きてったべか、車屋のさきちゃんって言うた人。ね。東京弁上手なんだ。
田鶴子
その人。東京弁上手なの。真似するね、おしぇろ、ってね。