昔の、新田、曲松、砂畑、長砂、舘の沖

新田、曲松 ・ 砂畑、長砂

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語り手 : 新沼薫

新沼
んだがら、高田にはね、新田だの、曲松なんつう、あそごは、全部、桑畑。

阿部
桑畑だったんですか!

新沼
うん。全部、桑畑で、松原さ行ぐどぎぁ、カノミ(桑の実)って、ポケットさいれで、みんなカノミ喰ったもんだ。

阿部


新沼
で、砂畑なんて言うけどもね、あれ、長砂だの砂畑だのってね、砂、と言う字が付くが、そごまで、海だったんだ。むがしは。おら、ほれ、生まれる前(めえ)。明治のあだりだべぇ。

阿部
ふうん。

新沼
んだがら、市民会館を掘るどぎ、あ、作るどぎ、あそこ掘ると砂だらけ。

阿部
ふうん。

新沼
んだがら、おらいのあだりも、全部砂だぁ。底が。
んだがら、そこまで、舘の沖っていったの。舘の湯ってね。

阿部
はい、はい。

新沼
だがら、昔、かどうらのあだり、津田先生のあだりまで、海だったんだね。

阿部
ああ、なるほど。

新沼
全部、掘るどぉ、砂出てくるんだもの。深く。

阿部
ふうん。

新沼
今でもそうだ。今、かさ上げで、8メートル上がったから、ちょっと掘られねえけんとも。

阿部
ふふふ。ああ、そうですか。